- 企業主導型保育園はなぜ料金が安いのか気になる
- 安いだけでなく、保育の質や制度の違いも知りたい
- 保育園選びに失敗しないためのポイントを押さえたい
保活をするうえで「希望の園に入園できるのか?」と同じくらい、保育料金も気になりますよね。
たしかに、せっかく入園できても「毎月の保育料が合わせて5万円!」だと、一生懸命働いたお給料のほとんどが保育料に消えてしまい、なんのために働いているのか分かりません。
実は、企業主導型保育園は認可保育園よりも保育料が安くなるケースが多いんです!
企業主導型保育園を選ぶことで、小学校以降にかかる教育資金を貯めて、子どもの将来に備えることができますよ。
ただし、すべての人にあてはまるわけではありません。また、保育の質が低くて満足できないと感じる方もいるかもしれないので、注意が必要です。
本文を最後まで読んで、制度や保育園選びのポイントも抑えながら、納得のいく保育園を選びましょう!
【結論】企業主導型保育園の方が安くなるケースが多い
「企業主導型保育園と認可保育園、結局どっちが安いの?」と疑問に思いますよね。
しかし、一概に「企業主導型保育園のほうが安い」とは言えません。
これは、
- 企業主導型保育園が設定する保育料金
- 世帯収入
この二つの要素により、どちらが安いか決まるためです。
安くなるケース①世帯収入が高めの家庭は、企業主導型の方が安くなることもある
世帯収入が高い家庭は、企業主導型保育園の方が保育料が安くなる場合があります。
認可保育園では、保育料が世帯収入に応じて上がるため、高収入世帯は負担が大きくなりがちです。
一方で企業主導型は一律料金の園が多く、収入による変動がないため、結果的に割安になることがあります。
たとえば、世帯年収800万円の家庭では、認可保育園で月額5万円を超えることがありますが、企業主導型では月額2.5万円で利用できることもあります。
- 世帯年収800万円の家庭
- 認可保育園と企業主導型保育園のどちらが割安かを比較
保育園の種類 | 月額保育料の目安 | 特徴 |
---|---|---|
認可保育園 | 約50,000円以上 | 高収入世帯は負担が大きくなりがち |
企業主導型保育園 | 約25,000円 | 一律料金のため、収入が高くても保育料は変わらない |
仮に1年間企業主導型保育園に通わせたとして、約30万円も安く済みます。
30万円もあれば、家族旅行をしたり、この先必要になる学費を貯めたりと、子どもの未来や家族の思い出にしっかり活用できます。
「少しでも節約したい」「限られた育児予算を有効に使いたい」と考えているご家庭にとっては、家計にやさしい選択肢になるかもしれませんね。
収入によっては、認可より企業主導型の方が負担を抑えられるケースがあるため、料金表をしっかり比較するのがおすすめですよ。
安くなるケース②認可保育園の待機中に一時的に預けるなら企業主導型が安くなることもある
認可保育園の入園待ちの間、企業主導型保育園を一時的に利用する方が、民間の一時保育よりも費用を抑えられることがあります。
一時保育は時間単位での高額な料金になることが多いですが、企業主導型保育園の中には月額契約ができる園もあり、短期間の利用でもコストを抑えやすい場合があります。
- 認可保育園の4月入園を希望していたが空きがなく、秋まで待機になった
- それまでの期間、どの保育サービスを利用するか検討したケース
利用サービス | 月額費用 | 利用日数 | 特徴 |
---|---|---|---|
一時保育(民間) | 約40,000円(1回5,000円) | 週2日(月8回) | 利用ごとに支払う。回数が増えると高額に。 |
企業主導型保育園 | 25,000円 | 週5日(月20日) | 月額定額で利用でき、コスパ良好。 |
企業主導型保育園を利用すると、月額15,000円も安く利用できることがわかりますね!
認可保育園までのつなぎとして利用するなら、企業主導型保育園の方が家計に優しい選択になることがあるので、覚えておいて損はないですよ。
高くなるケース①世帯収入が低い家庭は、認可保育園の方が安くなることもある
世帯収入が低い家庭では、企業主導型よりも認可保育園の方が保育料が安くなる場合があります。
- 年収300万円未満の家庭
- 認可保育園と企業主導型保育園のどちらが安くなるかを比較
保育園の種類 | 月額保育料の目安 | 特徴 |
---|---|---|
認可保育園 | 0円〜5,000円 | 所得に応じて減額あり。住民税非課税世帯は無料の場合も。 |
企業主導型保育園 | 20,000円〜25,000円 | 一律料金のため、収入が低くても割引されないことが多い。 |
収入が低めのご家庭は、まずは認可保育園の料金を市区町村に確認すると安心ですよ。
高くなるケース②通っている園が無償化対象でない場合、負担が続くこともある
企業主導型保育園でも、すべての園が無償化対象ではないため、対象外の園を選ぶと3歳以降も保育料がかかることがあります。
幼保無償化の対象になるためには、園が「保育の必要性が認められた施設」として自治体に認定されている必要があります。
対象でない園に通っていると、3歳以降も保育料がそのまま発生します。
同じ企業主導型保育園でも、A園は無償化対象で3歳から0円、B園は対象外で3歳以降も15,000円かかる、というようなケースがあります。
園選びの際は、無償化対象施設かどうかも忘れずにチェックしましょう。
企業主導型保育園と認可保育園の違い
初めて”企業主導型保育園”と聞くと、なんだか堅苦しい感じがしますよね。
しかし、実際は認可保育園よりも身近で柔軟な保育園です。
以下の表に、認可保育園と企業主導型保育園の違いを簡単にまとめました!
項目 | 認可保育園 | 企業主導型保育園 |
---|---|---|
設置基準 | 国の基準に基づく | 内閣府が所轄 保育内容や設備の基準は 園ごとに差がある |
保育料 | 所得に応じて決定 各家庭で差がある | 園ごとに設定されている 職場と園が企業提携することで安くなる場合もある |
入園のしやすさ | 自治体への申請が必要 地域により競争率が高い | 保育園に直接申し込みする 企業枠・地域枠という仕組みで待機児童になりにくい |
利用対象 | 住んでいる地域で制限あり | 会社の従業員や地域住民が対象・従業員の子どもが優先される |
開園時間 | 7:00〜19:00 標準保育/短時間保育など、 就労条件等により変わる | 7:00~20:00 園と利用者の直接契約のため、柔軟に対応している園も多い |
詳しくは別の記事で書いているので、あわせてチェックしてくださいね。
企業主導型保育園とは
- 待機児童の解消と、共働き世帯への支援を目的としている
- 国(内閣府)の保育制度で運営されている
- 国(内閣府)が直接関わっている
- 利用には「企業枠」と「地域枠」がある
待機児童の解消と、共働き世帯への支援を目的としている
企業主導型保育園は、2016年に内閣府がスタートさせた「企業主導型保育事業」に基づいて設置されました。
設置された背景には「保育園に入りたくても入れない…」そんな待機児童問題の解消と、働きたい人が安心して働ける「共働き世帯への保育支援」があります。
たとえば、企業が自社の社員のために保育園を作り、そこに地域の子どもも一緒に通えるようにしているケースも多くあります。
つまり、企業主導型保育園は、仕事と子育てを両立したい家庭にぴったりの保育制度なんです。
国(内閣府)の保育制度で運営されている
企業主導型保育園は、内閣府が担当している「国がつくった保育制度」です。
多様な働き方に対応できるよう、国が企業に保育園の設置を支援しています。
- 内閣府の助成制度に基づいて運営され、施設基準や保育士の配置基準も定められている
- 一般的な「認可外保育園」とは異なり、厳しい基準をクリアしている保育園
- 制度の実施・審査などは「児童育成協会」が担っている
このように、「認可外」でも国のルールに基づいて運営されていて、安心できる制度なんですよ。
国(内閣府)が直接関わっている
一般的な認可保育園が市区町村の管轄なのに対し、企業主導型は国(内閣府)が直接関わっているのが特徴です。
特徴 | 内容 |
---|---|
設置主体 | 主に企業(1社または複数社で共同利用) |
管轄 | 内閣府(運営支援は児童育成協会) |
事業スタート | 2016年 |
保育料 | 認可保育園と同程度〜安めのことが多い |
利用対象 | 社員の子ども(企業枠)+地域の子ども(地域枠)、対象年齢は園による |
設置場所 | 企業内、近隣ビル、マンションの1階など |
企業主導型保育園と聞くと、「認可外保育園ってなんだか不安…」と感じる方もいるかもしれません。
けれど、制度を正しく理解すれば安心して預けられる保育園だとわかりますよ。
企業主導型保育園はなんだか怖い…と思う方は「企業主導型保育園が安いといわれる実態とは」をチェックしてくださいね。
利用には「企業枠」と「地域枠」がある
認可保育園を検討している方にとって、「企業枠」「地域枠」は馴染みのない言葉ですよね。
これは、設置した企業の従業員だけでなく、地域の家庭も利用できるようにするためです。
項目 | 企業枠(従業員枠) | 地域枠(一般枠) |
---|---|---|
対象 | 設置企業の従業員の子ども | 地域住民の子ども |
優先順位 | 高い(優先的に入園できる) | 空きがあれば入園可能 |
保育料 | 企業が一部負担する場合があり安い | 基本的に保護者が全額負担 |
申込方法 | 企業を通じて園と直接契約 | 保護者が園に直接申し込み |
入園条件 | 勤務証明など企業からの書類提出 | 就労証明書など自治体と同様の書類 |
空き状況 | 比較的埋まりやすい | 園によっては空きがあることも |
企業枠は福利厚生の一環として手厚い待遇がある場合もあります。
地域枠でも自治体の認可外保育園と比べて安いケースもあるので、気になる園があればまずは問い合わせてみるのがおすすめです。
企業主導型保育園はなぜ安い?
保活をしていると、保育料が家計に大きく影響することに不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
特に0〜2歳児の保育料は高く、毎月の出費として無視できない金額になりますよね。
けれど、企業主導型保育園を選ぶことで、認可保育園よりも保育料が抑えられる可能性があるんです。
実際、企業主導型保育園では保育料を園が独自に設定できるため、認可保育園のように世帯収入によって自動的に高額になることはありません。
そのため、「共働きで所得が高めだけど保育料も高い」という家庭には、特にメリットが大きいんです。
- 国からの「助成金」があるから
- 園が独自に保育料を決められるから
- 世帯収入に関わらず保育料が「一律料金」だから
- 地域枠の家庭も安くなる「共同利用契約」という制度があるから
国からの「助成金」があるから
企業主導型保育園は、国からの助成金(補助金)によって運営費の多くをまかなっているため、保育料が抑えられています。
費用の種類 | 内容 | 補助の対象 |
---|---|---|
整備費 | 園舎や施設の建築・改修費用 | 開園にかかる初期費用を支援 |
運営費 | 人件費、光熱費、設備維持費など | 日々の運営コストを国が約8割補助 |
ある企業主導型保育園では、運営費の約80%が助成金でまかなわれており、その結果、0歳児の保育料が月2万円台という、認可外とは思えない価格を実現しています。
つまり、企業主導型保育園は税金による助成があるからこそ、保護者の負担も少なくて済み、家庭にやさしい料金で利用できるのです。
園が独自に保育料を決められるから
認可保育園の保育料は、世帯収入に応じて「自治体」が決定しており、最大で月7万円ほどかかってしまいます。
一方で企業主導型保育園は、より安い基準が設けられている「内閣府子ども・子育て本部の目安」に基づいているので、安くなるケースが多いのです。
年齢区分 | 利用者負担額(目安) |
---|---|
4歳児以上 | 23,100円 |
3歳児 | 26,600円 |
1・2歳児 | 37,000円 |
0歳児 | 37,100円 |
あらためて、認可保育園と企業主導型保育園を比較すると、このように保育料金や延長料金などが異なります。
比較項目 | 認可保育園 | 企業主導型保育園 | 認可外保育園(一般) |
---|---|---|---|
保育料(0〜2歳児) | 所得により月5千〜7万円と大きく変動する | 月3〜5万円が多い | 月7〜10万円以上が多い |
延長料金 | 別途かかることが多い | 園によっては含まれている | 延長保育料が高額な場合も |
保育料の決まり方 | 世帯収入に応じて自治体が決定 | 園が独自に決定 | 園が独自に決定 |
各園の特徴 | 自治体の認可を受けた施設で、サービスが安定している | 自治体に代わり民間や企業が設置し、柔軟な運営。 | 定員19名以下の小規模な施設で家庭的保育に近い |
このように、企業主導型は「明確でフラットな料金設定」がされているからこそ、家計にやさしく、安心して通わせやすいんです。
そのため、ご自身の収入や自治体の制度と照らし合わせて、トータルの支出を比較することがとても大切です◎
世帯収入に関わらず保育料が「一律料金」だから
企業主導型保育園は「一律料金」や「きょうだい割引」など、家庭にとってありがたい制度を取り入れていることが多いです。
子育て世帯を応援したいという方針の企業ほど、こうした制度に力を入れています。
たとえば、認可保育園では家庭の収入によって保育料が変わるので、共働き世帯だと月5万円以上かかるケースもあります。
でも、企業主導型保育園では「一律料金」を設定している園も多く、下の表のように決まっていることがあります。
年齢 | 企業主導型保育園の月額保育料 | 認可保育園の月額保育料金(例) |
---|---|---|
0〜2歳児 | 25,000円 | 7,000円~50,000円 |
仮に2歳から幼児教育無償化までの1年間、企業主導型保育園に預けると…
- 認可保育園:月5万円×12ヶ月=60万円
- 企業主導型保育園:月2万5千円×12か月=30万円
→差額は年間30万円!
このように、企業主導型保育園の一律料金は家計の大きな味方になります。
収入が多くても少なくても料金が一定なのは、わかりやすくて安心ですよね。
ただし、繰り返しになりますがご自身の収入や自治体の制度と照らし合わせて、トータルの支出を比較することが大切です◎
地域枠の家庭も安くなる「共同利用契約」という制度があるから
そもそも夫婦のどちらかの勤務先と保育園が、契約企業になれるという「共同利用契約」という制度があります。
- 共同利用契約とは
-
企業主導型保育園では、従業員の子どもが優先的に入れる「企業枠」があります。
保護者の勤務先と企業主導型保育園が「共同利用契約(契約企業になること)」を結べば、その家庭は企業枠扱いとして認められる場合があります。
「地域枠」からの入園を検討している場合でも、保護者の職場に相談し、保育園との契約が可能か聞いてみる価値は大いにあります。
保護者の職場にとっても「共同利用契約」は福利厚生の充実につながるので、まさに子育て世代と企業、どちらにとってもありがたい制度といえますね。
企業主導型保育園における保育料金は、内閣府の目安があるから
まずは、企業主導型保育園の保育料金を調べましょう。
園に問い合わせて詳しい保育料が分かるほか、ほとんどの場合、園のホームページに保育料金が掲載されています。
「企業枠」「地域枠」それぞれの保育料を確認しておきましょう。
内閣府の設定する、企業主導型保育園における利用料の目安も参考にしてくださいね。
年齢区分 | 利用者負担額(目安) |
---|---|
4歳児以上 | 23,100円 |
3歳児 | 26,600円 |
1・2歳児 | 37,000円 |
0歳児 | 37,100円 |
認可保育園の保育料金は世帯収入によって変わるから
認可保育園の保育料は一律ではなく、家庭の状況によって変わります。
これは「世帯収入(正確には市区町村が定める“住民税額”など)」によって決まるためです。
- 同じ年齢の子どもでも、世帯年収や家族構成によって保育料は異なる
- お住まいの自治体によって計算方法や料金表が違う
- 正確な金額を知るには、Web検索で「〇〇市(例:渋谷区) 保育料 計算方法」と検索し、市区町村のホームページを確認する
まずは自治体の公式サイトで確認して、自分の家庭に合った保育料を把握しましょう。
企業主導型保育園を検討するときの保活の流れ
- 企業主導型保育園の情報収集
- 気になる園の特徴をチェック
- 保育料や制度の確認
- 実際に見学する
- 入園の申し込みをする
企業主導型保育園の情報収集
まずは、住んでいる地域の企業主導型保育園を調べます。
保育園によって、受け入れ可能な年齢・保育料金・保育サービスなどの内容が異なるからです。
- Web検索「〇〇市 企業主導型保育園」
- 自治体のホームページ(公式情報)をチェック
- 各企業主導型保育園のホームページをチェック
手軽に、ネット検索や公式情報で自分の地域の園をチェックしてみましょう。
気になる園の特徴をチェック
調べた企業主導型保育園の中から、気になる園を詳しく見てみましょう。
開園時間・保育内容・雰囲気など、自分の家庭に合うかを見極めるためです。
- 企業主導型保育園のホームページをチェック
- 保育園の公式Instagramがあれば、保育の様子や行事の雰囲気をチェック
- 開園時間や保育内容など、気になる点はメモしておく
保育料や制度の確認
次に、保育料や幼保無償化制度の対象かどうかを確認しましょう。
2019年10月からはじまった。
3歳から5歳のすべての子どもと、0~2歳の住民税非課税世帯の子どもが、保育料の支払いを免除される制度。
市町村から「施設等利用給付認定」を受ければ、企業主導型保育園の利用者も無償化の対象となる。
※無償化と言っても完全に保育料が無料になるとは限らず、無償化対象額には「上限額」があります。詳しくは、お住いの各自治体や園に確認しましょう。
参照:こども家庭庁「幼児教育・保育の無償化概要」
ただし、幼保無償化は園側が手続きをしてくれるわけではないので、保護者自身が市区町村に申請を行う必要があります。
書類の名称や手続きの流れは自治体によって少し異なる場合があるので、必ず市区町村の窓口またはホームページで確認しましょう。
実際に見学する
気になる企業主導型保育園が見つかったら、見学を申し込みましょう。
でも、見学を申し込むときに「何を伝えればいいの?」「いつ電話すればいいの?」と、不安になりますよね。
保育園では、お昼寝や登園・降園の時間はとても忙しいため、電話をかけるなら10時〜11時ごろ、または14時半〜16時ごろがベストです。
- 見学を希望していること
- 預けたいお子さんの年齢(月齢)
- 希望する入園の時期
- 週に何日・何時ごろまで預けたいか(聞かれたら答えればOK)
- 見学希望日
などを伝えると、保育園もスムーズに対応してくれますよ。
また、「聞きたいこと」をメモしてから電話すると、聞き忘れもなく安心です◎
- 園の雰囲気
- 保育士さんの対応(気持ちに余裕がありそうか?子供に笑顔で接しているか?など)
- 子どもたちが笑顔で伸び伸びと活動できているか
- 見学時の職員の対応(笑顔で対応してくれるか?質問に対し言葉を濁す回答をしないか?など)
見学した際に、確認ポイントを忘れないようチェックリストを作成しました。
このチェックリストを印刷して、見学時や園への問い合わせのときに手元に置いておくと、確認漏れがなくなり便利です。画像を長押しすると保存できますよ。

安心して預けられるかどうか、実際に足を運び自分の目と感覚で確かめることが大切です。
入園の申し込みをする
気に入った企業主導型保育園があれば、早めに申し込みましょう。
企業主導型保育園は先着順の園も多く、空き状況は変動しやすいです。
キャンセル待ちを受け付けている園もあるので、入園希望がある場合は空き状況を確認しておくと安心です。
「気になる」と思ったら、早めにアクションを起こすことが大切ですよ。
企業主導型保育園のデメリット、気をつけたい点
- 園庭がない園も多く、遊びの展開が限られる
- 行事が少なめの園が多い
- すべての家庭で保育料が安くなるわけではない
- 0~2歳までの園が多く、仕事をしながら再び保活をする可能性がある
園庭がない園も多く、遊びの展開が限られる
企業主導型保育園は園庭のない園も多く、外遊びの機会が制限されがちです。
企業ビルやマンションの一室など、スペースに限りがある場所に設置されているためです。
近くの公園に出かけることもありますが、天候や職員配置に左右されるため、のびのび遊ばせたいと希望する家庭は注意が必要です。
子どもの体をしっかり動かす環境が欲しい方は、園庭や近隣環境をチェックしておきましょう。
行事が少なめの園が多い
企業主導型保育園は、季節の行事や参観日などが少ない傾向があります。
働く保護者にとって「行事に呼ばれない気軽さ」はメリットですが、子どもにとっての体験機会が減ることにもなります。
運動会や発表会がない園もあり、「思い出を残してあげたい」と思う親には物足りなく感じるかもしれません。
行事の有無は園によって大きく違うので、希望に合った園か事前に確認しておくのがおすすめです。
すべての家庭で保育料が安くなるわけではない
前述したように、企業主導型保育園は安い傾向にあるものの、すべての家庭で必ずしも安いとは限りません。
自治体の認可保育園と違って、保育料が家庭の収入ではなく園ごとに設定されているからです。
なかには、このようなケースで保育料が安くならない家庭もあります。
- 保護者の職場が企業主導型保育園との共同利用契約を結んでくれないことで、「企業枠」ではなく「地域枠」で入園することになり、思ったより安くならなかった。
- 高所得の家庭にとってはお得でも、低所得家庭では「認可園の方が安かった…」
「安い」と一括りにせず、見学や園に問い合わせる際には必ず実際の料金を確認しましょう。
また、料金だけにとらわれず、保育内容の充実さや通いやすさなど、重視したいポイントを明確にしておくことで、後悔のない保育園選びにつながりますよ。
0~2歳までの園が多く、仕事をしながら保活(転園)が必要
企業主導型保育園は、入園の対象年齢に制限がありません。
したがって、園が独自に対象年齢を決めることができ、その多くは0~2歳までがほとんどです。
つまり、2歳児になると同時に転園先を探す必要が出てきます。
育休中に行った保活と違い、多くの場合は仕事をしながら園見学や役所での手続きに追われるので、計画性が重要になるでしょう。
企業主導型保育園のメリット
- 認可保育園よりも入園しやすい
- 「保育の点数」に左右されない
- 病児・病後児保育を実施している園がある
- 送迎時の手荷物が少ない
認可保育園よりも入園しやすい
企業主導型保育園は、認可保育園より入園しやすい傾向があります。
自治体を通さずに園と直接契約するため、枠が空いていれば随時申し込めるからです。
「途中入園OK」や「年度途中でもすぐ入れる」園もあり、保活の選択肢が広がります。
待機児童が多い地域でも、企業主導型ならチャンスがあるかもしれません。
「保育の点数」に左右されない
企業主導型保育園では、家庭の「点数」で選考されることがありません。
自治体の選考がないため、共働きや正社員・兄弟の有無などの優先度に関係なく、園に直接申し込めるからです。
パートタイムや育休明けのタイミングでも、点数を気にせずに申請できるのは安心材料ですよね。
「点数に自信がない…でも、仕事復帰のためになんとか保育園に預けたい」というご家庭は、企業主導型保育園も候補に入れても良いでしょう。
病児・病後児保育を実施している園がある
一部の企業主導型保育園では、病児・病後児保育に対応しています。
「病気の子ども」や「病気が治りかけの子ども(回復期)」を、保護者が仕事などで看られないときに預かってくれるサービス。
企業が設置する園ならではの柔軟な取り組みで、働く親を支える体制が整っています。
たとえば、「熱が下がったばかりで保育園にはまだ預けられない」という日でも、病後児保育で受け入れることができます。
病児・病後児保育は在園児が優先的に利用できることがほとんどなので、いざという時に頼れる園かどうかも選ぶ基準になりますよね。
送迎時の手荷物が少ない
企業主導型保育園では、持ち物が少なく「手ぶら登園」を謳っている園も多いです。
布団やオムツを園で用意してくれるなど、働く保護者に配慮したサービスがあるからです。
「毎週末のお布団セットの持ち帰りがない」「オムツは園で処分」など、負担がかなり軽減されます。
忙しい朝夕に手荷物が少なく、子どもとしっかり手をつないで登降園できるのは、思った以上にありがたく安全ですよね。
ただし、園によって手荷物の量や内容は変わるので、事前に確認しておきましょう。
企業主導型保育園が向いている人・向いていない人
これまで主に保育料の違いについて説明してきましたが、そもそも企業主導型保育園が向いているのかどうか気になりますよね。
企業主導型保育園の特徴と向き・不向きについて比較して見てみましょう。
特徴 | 向いている人 | 向いていない人 |
---|---|---|
保育料の考え方 | 保育料をできるだけ抑えたい | 収入に応じた柔軟な負担を希望している |
保育時間の希望 | フルタイムや長時間保育を希望している | 短時間保育やパート利用を中心に考えている |
通勤先との関係 | 勤務先が契約している園を利用したい | 自宅近くで保育園を探したい |
保育園の雰囲気 | 柔軟で家庭的な雰囲気を好む | 公立や認可保育園のような「安心感」や「安定感」を重視している |
情報収集のスタンス | 自分で見学・問い合わせをして積極的に情報収集できる | 口コミや自治体の情報を重視し、判断材料が豊富でないと不安 |
転園の可能性 | 将来的に認可園や幼稚園への転園も視野に入れている | 一度決めたら長く同じ園で通わせたい |
兄弟の有無 | 一人っ子家庭や、兄弟が別園でも問題ない | 兄弟で同じ園に通わせたい(特に認可園での優先度を重視する場合) |
保護者参加型の行事が多い園を希望する人には不向き
年間を通じて行事や親の出番を大切にしたい人には、企業主導型保育園は少し物足りないかもしれません。
企業主導型保育園は、行事よりも「日々の保育の充実」を重視している園が多いからです。
地域の夏祭りや発表会など、大掛かりなイベントは実施しない園もあります。
保護者参加が少ない分、忙しい家庭には助かる反面「思い出を一緒に作りたい」と思う方には物足りない印象を持たれることも…。
行事重視の方は、行事が多い認可保育園の方が希望に合うかもしれませんね。
保護者同士のつながりを重視したい人には不向きな場合もある
保護者同士の交流やコミュニティを大切にしたい方には、企業主導型保育園はあまり向いていないことがあります。
行事や保護者参加型のイベントが少なめの園も多いため、自然と顔を合わせる機会も少ない傾向にあるからです。
たとえば、地域のママ友づくりや、行事を通じた親同士の交流を楽しみにしている方にとっては、「あまり話す機会がない」「情報交換しづらい」と感じることがあるかもしれません。
保護者同士のつながりや地域との交流を重視したい場合は、企業主導型保育園よりも、地域密着型の認可保育園や幼稚園のほうが向いている可能性がありますよ。
手厚い保育を求める人には向いている
先生の目が行き届きやすい、少人数での手厚い保育を希望する方には、企業主導型保育園が向いています。
- 園によっては認可保育園よりも子ども一人あたりの職員数が多い
- 「定員19名の小規模園」のように、定員が少なめに設定されている園が多い
- ゆったりとした保育環境で、子どもの個性に合わせた関わりがしやすい
子どもの性格や発達に寄り添いながら、丁寧に見守ってほしいという家庭にとっては、大きな安心材料になりますね。
「集団の中で埋もれてしまわないか心配」「もっと寄り添った保育をしてほしい」と感じている方には、企業主導型保育園の手厚さは魅力のひとつです。
働き方が不規則・シフト制の人に向いている
シフト制や変則的な働き方をしている方には、企業主導型保育園がぴったりです。
企業主導型保育園は、企業のニーズに合わせて運営されているため、開園時間が長めだったり、延長保育にも柔軟に対応してくれる園が多い傾向にあります。
- 早朝や夜間の出勤がある人
- 曜日ごとの勤務時間がバラバラな人
- パートの日だけ預けたい人
こうした場合でも、企業主導型保育園では「7時~20時まで」など幅広い時間帯で保育を行っている園があり、安心して預けられます。
決まった時間に働けない方でも、柔軟な保育体制がある企業主導型保育園なら、仕事との両立がしやすくなりますよ。
よくある質問
認可保育園との併願はできるの?
はい、できます。企業主導型保育園は自治体を通さずに申し込めるため、認可保育園との併願が可能です。ただし、手続きのタイミングや流れが異なるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
補助金があるからといって保育の質は落ちないの?
補助金を受けているからといって保育の質が低いわけではありません。国の制度に基づき運営されているため、基準を満たしている必要があります。ただし、園ごとに体制や設備には差があるため見学での確認が大切です。
企業主導型保育園は誰でも利用できるの?
基本的には「企業枠」と「地域枠」のどちらかを利用できます。企業枠は勤務先が提携している場合に使えますが、地域枠であれば誰でも申請できる可能性がありますよ。
企業主導型保育園から認可保育園や幼稚園へ、途中で転園できるの?
はい、できます。
企業主導型保育園に通っていても、あとから認可保育園や幼稚園に転園することは可能です。実際にそのパターンで進むご家庭もたくさんありますよ。
◎転園の手順(例)
【認可保育園へ】
- 住んでいる市区町村の役所(子育て課など)で転園の申し込みをします
- 空き状況や家庭の状況(勤務時間など)によって審査があります
- 通常、翌月~数ヶ月先の入園に向けて準備します
【幼稚園へ】
- 通わせたい幼稚園を調べ、見学などで確認
- 園ごとに申し込みや入園の時期が異なるので、直接問い合わせます
- 入園が決まれば、保育園を退園し、幼稚園へ通園スタート!
まとめ
あらためて結論を繰り返しますが、企業主導型保育園は、認可保育園より保育料が安くなるケースが多く、家計にやさしい選択肢です。
世帯収入によっては毎月数千円〜1万円以上差が出ることもあり、お子様がお一人でも、兄弟で通わせる場合にも大きなメリットがあります。
とはいえ、「なぜ安いのか?」という仕組みを理解せずに選ぶと「わが家にとって企業主導型保育園は高い保育料だった…」と、園選びを後悔することになりかねません。
保育料の仕組みやメリット・デメリットを知った上で選べば、企業主導型保育園はきっと安心できる選択肢になります。
この記事を何度も読んで、子どもにも家庭にも最適な保育園を選びましょう。

syuriの一言コメント
デメリットを読んで「やっぱり企業主導型はやめておこうかな…」と思った方もいるのではないでしょうか?
しかし、実はそれらの点が“ちょうどいい”と感じる家庭もあるんです。
気になる点 | 視点を変えると… |
---|---|
園庭がない | 園庭がなくても、公園やお散歩で十分な運動量を確保できます。むしろ、季節を感じながら外に出る習慣が自然と身に付きます。 |
0~2歳までの園が多く、3歳で転園が必要 | たとえば、幼稚園入園までの「つなぎ」として活用できます。家庭保育は大変…でも集団生活で少しずつ慣らしたいという人にぴったりです。 |
行事が少ない | 土日に予定が立てやすく、家族で過ごす時間を大切にできます。また、練習の負担や行事前の準備に追われることがなく、日常生活が安定しやすいです。 |
保育園に何を求めるかは、家庭によって違いますよね。
生活スタイルや育児方針によっては、企業主導型保育園のスタイルが「今のわが家にぴったり」と感じる方も少なくありませんよ。
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